ストーリー

秀皇館学園
未来の世界を背負って立つ人材を育てる
超お貴族様校、
秀皇館学園(しゅうおうかんがくえん)。

その生徒会の役員は「人気(カリスマ)」
……学生全体からの人気投票という、
少し変わった方法で選出される。

基本的には家柄の良いお嬢様が選ばれるが、
エリート学園ゆえ一番重視されるのは「成績」。
年度末試験で学年首席の成績を修めた者は、
希望すれば生徒会役員の椅子を
手に入れることができるのだ。

主人公・佐原遥臣は、「お嬢様ハーレム」
夢見て一般からこの学園を受験。
狭き門をくぐり抜け、猛勉強の末――
見事、生徒会入りを果たした。

けれど待っていたのは、雑用係として
激務に翻弄される日々。
おかしいな、何か予定と違う。
女の子の役に立てるのは本望だ。
俺は皆を幸せにしたい。
でも、ハーレムってもっと
俺にとっても「美味しい」ものじゃないの?

そんな微妙な「コレジャナイ」を抱えて
いたある日。
遥臣は女神に異世界召喚され、
大冒険の末、勇者として魔王を打ち倒す。
異世界を救ったご褒美として
願いを何でも叶えてくれると言う女神に、
遥臣が願ったのは――

「女神様も
俺のハーレムの一員になってくれ!!」

「ふぇっ!?
無理無理! 無理に決まってます!」

勢いで女神に告白した遥臣だったが、
当然却下され地球に強制送還。
しかも、倒したはずの魔王がどさくさに紛れて
遥臣に取り憑き地球にやってきてしまい、
遥臣は女神に協力する元異世界召喚者の
ヒロインたちに命を狙われることに。

そしてよりによって、
ヒロインの正体は学園生徒会の美少女たち……


これからどうしようと頭を抱える遥臣に、
くっついてきた魔王が囁く。

「わらわの力でヤツらの『心の闇』をつき
籠絡してやれば、
皆が喜んでお前を愛する、
『本物のハーレム』を手にできるぞ?」


――こうして遥臣と魔王の
生徒会攻略活動が幕を開けるのだった。

用語解説

魔王クロト・エリス

女神ニニアと敵対し、異世界で混乱をもたらしていた堕落と闇の女王。
不滅の魂を持ち、女神から差し向けられた勇者と何度も戦いながらも、別世界に渡ることで消滅を逃れてきた。
完全消滅寸前に追い込まれるも、遥臣にこっそり取り憑き地球にやってきてしまう。
ほとんど魔力を失って思念体状態になっているため、遥臣以外には見えず、声も聞こえない。

女神ニニア

複数の異世界において人間を守護する光の女神。
いくつもの世界で起こる問題に対処するべく、地球から若者を勇者として異世界に召喚している。
召喚した勇者とは「事態を収めれば何でも一つ願いを叶える」という契約を結び、力を与えて事態の解決を依頼していた。
魔王の魂が地球に渡ったことを察知し、解決のため魔王探しと討伐をヒロインたちに依頼する。
ヒロインたちも彼女にそれぞれ別の異世界に召喚され、勇者として戦った経験がある。

異世界

女神ニニアが守護・運営しているいくつもの異世界。
遥臣が召喚された世界の他にも、「夜の世界」「花の世界」「星の世界」「海の世界」「宙の世界」などがある。
ニニアはいくつもの異世界で起こる問題を、地球の日本から若者を召喚し対処させる「勇者召喚システム」で解決している。

異世界召喚

地球から他の異世界に、女神の力で転移させられること。
異世界に渡る際、女神から『力』を与えられ、地球から来た勇者は異世界で無双する。
目的を果たすと、勇者は女神によって願いを一つ叶えてもらうことができる。
多くの勇者は地球への帰還を望み、召喚された瞬間~数日後の地球に帰され、『力』も失われる。

絶対領域

単純に"ゾーン"とも呼ぶ。 女神がヒロインたちに与えた『力』を地球でフルに使えるようにするための結界。
結界内はヒロインごとの世界に対応した異空間になっており、空間に満ちる魔力がヒロインたちの力を強化する。
ヒロインそれぞれが質の異なる絶対領域を使うため、互いに干渉してしまう事情から共闘はできない。
遥臣も魔王の力によって"ゾーン"を使うことができ、その中では世界を自由に操ることができる。
ヒロインとの戦いでは、この空間の支配権の奪い合いが勝利の鍵を握る。

闇染

ヒロインたちの心の障壁を砕き、心を闇に染めること。
主人公に心を許し、尽くすことに喜びを覚えるようになり、性格も開放的になる。

ハートジェム

女神がヒロインたちに与えた力の宝石。
ヒロインたちの正義の心に反応し、もっともイメージの強い「戦う姿」と絶対領域を作り出す。
魔王の力によって直接攻撃可能になり、これを闇の魔力で染めることで、ヒロインの心を堕とすことができる。

私立秀皇館学園

都心に近い場所にある富豪名家の子息子女の通う国内有数の名門校。
学力レベルも高く、卒業生に多くの大物政治家や有名企業社長、幹部などがいることから、 名実ともに『明日の国を背負うリーダーを育てる学園』である。
ほとんどの学生はお嬢様や御曹司だが、門戸は非常に狭いものの一般の入学者も受け入れている。
成績上位者には学費の全てを免除し就職も支援する『特待枠』が設けられているなど、奨学・就活制度も潤沢で、 「どんな生まれの人間でも秀皇館で励めば人生を変えられる」と言われるほど。

秀皇館学園生徒会

全学生による人気投票の上位者と、年度末試験で学年首席の成績を修めた者から構成される組織。
男子学生がほとんど同性に投票しないせいか、毎回役員には家柄の良い美少女のお嬢様が揃い、『美少女生徒会』などと呼ばれることも。
投票の結果次第では、卒業を控えた3年生や入学間もない1年生も、役員に選ばれることがある。
学年首席の生徒会入りは任意で、気が進まなければ辞退できるため、基本は人気投票上位の学生が席を固めることになる。
主な活動内容は、集会での挨拶や行事の運営委員、各委員会の取りまとめ、外部との交流、学院広報など。
浮ついた印象の催しで選ばれてはいるが、学園をまとめる重大な部署であり、生徒会経験者の多くは卒業後、政治家や経営者として世界的に活躍している。